S 皆様この夏はいかがでしたか?
T とりあえず、どくんごを、初めて見に行きました。
I どくんごって、どうなの?
T いや、普通にとても面白かったです。構成も、とてもうまい。書割が何十枚と入れ替わって、その度に短いシーンが入れ替わって。それぞれにつながりがあるような、ないような。
I うん。
T ある種の夢のような、美しい、ポエティックな、でもどこかこう死を予感させるようなテキストと、わちゃわちゃとした、くだらねえような、雑然とした部分と、うまく、こうね、されていて、面白い演劇体験だったことは間違いない。ただ、そこまでではないような・・・。
I なるほど。
T だから、あんなにいろんな人たちに大絶賛されるのが、ちょっと分からない・・・。
S 私(どくんご)見てないんですけど、前に、唐、紅テントを見たときに、同じ感じだった。なんか、伝説になると、伝説だけ一人歩きしちゃうんですかね?
一同 うーん。
T まあ、今回「こそ」すごく良かったって人もいるけどね。
S あ、そうなの?
T どういうところなんだろう・・・。
S 何だろう。何が見えてないんだろうね、私たちに。
T 確かに、今、他にない。ああいうことやってるのは他にない、かな?
S うーん。
T 日本で唯一移動テント芝居を今だにやり続けているという。
S え、唐組は?
T うーん、テントでしかやらないってことはないんじゃない?
S うーーーん、どうなんだろう?分からないけど・・・。
I ちなみに、どくんごってチケットいくらだったの?
T えーっと、前売3000円とかかな。
I 3000円?
T 当日3500円とかじゃないかな。いや、ほんと面白かったですよ。見て、ほんと損のない。いろいろとこう発見も、発見というかうまいなあってところもあったし。今ああいう体験がしたいなあと思ったら他にない?
一同 うーん。
T 椿組とか?花園神社。
I ああ。
T あとは、J・A・シーザーの
S 万有引力?
I ああ、万有引力ね。
S いや、私、でも、話が逆のような気がしていて、むしろポコポコ例が出てくるって考えられない?そういう流れみたいなのが、脈々と。
T いや、まあね、でも、椿組は下北沢でやってたのは非常に普通の。自然主義リアリズムだったし、テントでやるのとは少し違うみたい。
S あ、そうなの?でもさ、それこそ水族館劇場とかもあるじゃん。
T ?分からない。見たことないな。
S あ、ほんと?何かね、私も見たことないんだけど、これもすごく評判が良くって。だから、よく分からないんだけど、あんまり表に出ない、テントとかでやるような、野外でやるような、何と言うか、伝統があるみたいな。それが表で捉えきれてない。
T まあ、どくんごも表には出てきてないよね。一部のコアなファンがいる。
S 水族館劇場とかもそうだよ。好きな人はすごい好きみたいな。唐組もそうじゃない?
T まあ、30年やってればファンもいれば、表現もこなれてくるし。
S ずっとやってるから得られること、できることってあるよね。
T まあ、それでも、今回なんかは外部からの出演者がいたりなんかして、単純にどくんごずっとやってる人なのかは・・・。
I その、外部の人たちも、公演に関しては一緒にまわってるってこと?
T 多分そうですね。メインの役者が4人いて、で、作・構成・演出やって、その場で照明オペとかやるのが、このどいのさん。あと、多分もう一人ほとんど新人なんだと思われる。いつしゃべるのかなあと思ったら、結局最後までしゃべらない(笑)
S そうなんだ(笑)
T だから、舞台上には6人か7人で、まあそんなもんで。入れ代わり立ち代わり。それで2時間ばっちりやるんですから、まあ、大したもんですよ。で、確かそのうちの一人は外部の人で。
I うん。
T だから3人くらいいるのかな?
S でも、ここまでいろんな人が絶賛するということは、何と言うか、多分何か捉えきれていないものがあるんだよ。恐らく。分からないけど。
I うーん。
S だって、何か、ちょっと異常なくらいいろんな人がおすすめしてくるなって。
I うん、そうね。
T たまたま今自分の周りにいる人がそうなんじゃないの?
I いや、それがね、この人こんなの見るんだって人がね、誉めてたりする。
T うーん、もう一度見たら何か分かるのかなあ・・・。
S でも、今話してて思い出したけど、どくんごだけじゃなくて、水族館劇場とか、私も見てみたいな。
S 夏はどうでした?
W 夏?夏・・・は忙しかった。
一同 (笑)
T 何か見ましたか?
W えーっと、瀬戸内芸術祭に・・・。
I おっ!行った人?
S・T いーなー!
S 豊島(てしま)でしたっけ?
W 豊島(てしま)と、直島と、犬島に行ってきました。
I あー。
S・T いーなー。
W すいません(笑)
T いつ頃ですか?
W えーっと、今週から秋シーズンが始まったんだけど、夏に。ま、何だかんだで、直島に関してはバブリーな感じが・・・。
I あー!
W やっぱ、うん、やっぱね、こう、ブルジョワジーの観光地って感じはする(笑)
一同 (笑)
W ま、お客さんもやっぱり、外国のハイクラスな感じの方が、お休みで
S お休み(笑)
W バカンスで、来てました。
T まあでも、バカンスのハイクラスの外国人を呼べるんだから、大したもんですよ。
S そうね、それで地元にちゃんと経済効果があるのは、それはそれで。
W まあ、二泊くらいしたんだけど、まあ、楽しかったですよ(笑)
一同 (笑)
W 単純に、観光として。別に難しいことは考えずに。
I 瀬戸内ってさ、あの、お茶売りのおばさんっていう
S え、何それ?
I あのね、その、瀬戸内に見に来た人に、お茶を売りにくるおばさんがいるんだって。
S へー。
I で、このおばちゃん、これ、俺いろんなところで聞くんだけどさ。これ、何か都市伝説なのかな、業界の。
一同 都市伝説(笑)
W 俺は会わなかった(笑)
T 口裂け女みたい(笑)
I あの、暑いでしょって言って、100円でお茶を売りにくるおばさんがいるんだって。
一同 へー。
I で、そのおばさんの仕入先ってのが、自販機なんだって(笑)
一同 (爆笑)
S あ!それ北川フラムが前に言ってました!
I これ、結構いろんなところで言われてるんだけど、これがね、100円で買ったものを100円で売ってるっていう人と、120円で買ったものを100円で売るっていう人とがいて。ま、いずれにしろ儲けがないみたいな(笑)
一同 (笑)
I で、儲けがないんだけど、でもそのおばさんは、えーと、遊びに来た人達とコミュニケーションがはかりたいがゆえにそういう行動を取ると。で、これは、さっきの話じゃないけど、経済学の理論(新古典派経済学の方法論的個人主義)からは全くはずれている(笑)
W そうですよね。
I で、話題になっている。
S それ、私が知ってるのと違う。
I いや、いろんなところで聞くからさ。瀬戸内行った人に必ず聞くんだけど。ちょっとこういう人がいるんだけどって。
W ちょっと、ある種の、一人で革命を実践している
T 資本主義に対する革命を(笑)
W そうそう。
S ヤバイ!
W レジスタンスですよ!
S ヤバイ!!え、あたしが聞いたのは、何かそのプール、自分ちの前にプール置いて、氷で冷やして、その辺の自販機で買ってきて売る人たちが出てきたっていうのを聞いたことありますよ。
I (笑)
S バージョンがいろいろ
I お茶を売ってるのは変わらないんだね。
S いや、自販機で買ったものを売って、儲けがないのが変わらない。すごい(笑)
I すごいよね、何かね(笑)いずれにしても何か経済活動からははずれている。
W 先月見た芝居は、個人的にはけっこう当たりで。まあ、はずれをひく場合が多いから。
I (笑)
W 『真夜中の弥次さん喜多さん』面白かった。
S あー、評判ですよね。
W もちろん思う所もあったけど、基本的に面白かった。あと、京都。
S あー。
I おー。
W あの、KYOTO EXPERIMENTで、ブラジルのマルセロ・エヴェリンっていう振付家で、カンパニー、ダンスカンパニーがやってて、見てきた。それはすごい面白かった。
S 良いなあ・・・。
W 黒塗り。全裸で、裸のブラジル人が、こう、踊るっていう。しかもそれも、客席ほとんどなくて、蛍光灯で作った枠の中で。
一同 へええ。
S 素敵!
W こう、黒塗りの男女混合の人たちが、こう、最初束になって、こう、
T くんずほぐれつ?
W そうそう、くんずほぐれつで動き始めてて、もう、その中で、それを避けながら客が見てるっていう
一同 (笑)
W で、だんだんね、このね、その四方を動く動きのパターンが変わって、いくんですよ。
S (笑)
W 最初、5人パフォーマーがいて、しかも、一番最初面白かったのが、あの、照明オペレーターも、音響オペレーターも、全裸で、黒塗りなの。
一同 (爆笑)
W いや、俺、この現場ふられたらどうしようかなって、始めに
I (爆笑)
S (しばらく声も出せないくらい笑い続ける)
W 思ってたんだけど、で、その、ちょっと、これはヤバイなって思って。最初見てて。で、蛍光灯の四角い枠で、ま、5メーター×5メーターぐらいの枠かな?そん中にまあ、中に入って自由に、構いませんって、外から、枠から見ても良いんでって。その枠の中で、黒塗りのブラジル人と日本人が、こう、絡んで動いてて、最初5人で、ちょっとどういう組み方してるのか具体的には分かんないんだけど、4人組んで、真ん中に人1人がいる。全員手つないでるんだけど。で、動きながら、真ん中の人が交互に動いていく。で、けっこう、だんだん高速で動いていって、客とか、こう、一生懸命よけながら
T ああ
S 逃げるんだ(笑)
W で、途中で、絡まって動けなくなるのね。
I (爆笑)
W う、ってこう、みんな動けなくなって、で、そのまま沈んで行って、
S (再び声も出せず笑い続ける)
W 今度は、形態が変わって、第二形態になる。第二形態がこう床を滑りながら、5人でこう、くぐりながら四方を動くっていう。
S ヤバイ、ヤバイ。
I へええ(笑)
W で、今度立って、えっと今度、えーっと立ったのかな?ま、5人バラけて、もう、黒塗りで全裸で、もうそれぞれ、散り散りになって、散らばって、あの、ちょっと客の反応が良ければ、ずっと凝視したりとか。
S おお。
W 何かするってわけじゃないけど、ずっと、立っているっていう。パフォーマンスが始まって。それで、もう、凝視するしかなくて、まあ、後、自由に動けるから、ほんともう、こう、ほんと間近で見ても大丈夫。
S おおお。
W なかなか、こう、裸の人を全裸で見るって、そんなに凝視する機会ってないから
I (笑)
W まあ、黒塗りだから、そんなにいやらしい感じもせず。その、三々五々に散らばった後に、今度はまた絡み始めて
T また絡むんだ。
W で、それがちょっと前より暴力的な感じなの、かな?で、音もちょっと、最初ずっとこう、低音がゴーッて、鳴ってるんだけど、その絡まるのに合わせて、ちょっと暴力的なノイズに変わって。そこがこうクライマックスで。
I ああ。
W で、絡み合ってて、次何が起きるのかなって思ってたら、音響オペレーターと、照明オペレーターが、体当たりして入ってきて、
一同 (爆笑)
I あー。
S (声も出せず笑い続ける)
W で、一人女の子が、ブラジル人の女の子が、一人ハブられちゃうのね。
一同 (笑)
W ハブられちゃって、超苦悩するのね。
T うーん(笑)
W で、最終的に、めっちゃ苦悩して、こう、苦しそうに苦悩して、苦悩するダンスがあって、で、そのまたプラス、4人に2人で6人が絡まってるダンスがあって、群があって、で、最後6人の群が、苦しんでる女の子を回収して、えーっと、ちょっと、
T 大団円?
一同 (笑)
W 大団円、ってわけじゃないんだけど、またこう、有象、いや、ゴシャゴシャのダンスが。7人絡まった、ダンスがあって、こう、あの、一人ずつ、この枠から出て行って、えーと、終わりっていう(笑)
S ヤバイ!ブラジルヤバイ!
W すげえ面白かった(笑)
T (笑)
S ブラジルヤバイ!
W カーテンコールも、なくて、もう出てったところで
S 以上?
W 係員の人が、以上ですって
一同 (笑)
I ああ。
W 言って、こう、どこに向けていいのか分からない拍手をして終わりっていう。すごい面白かった。
S すげえ。
I そこのカンパニーって二回目?来日って。
W いや、えーっと、まあ、実質二回目なんですけど、最初は公演じゃなくて、ワークショップ?
I あ、ワークショップだったっけか?
W 同じ、その、京都国際舞台芸術祭?
I 京都国際舞台芸術祭。
W で、ワークショップ。まあ、ほぼ公演みたいな形だったらしいけど。
S へえ。
W 何か日本人集めて、聞いた話によると、こう、「あ、今から、全裸になって、全裸・黒塗りになってもらうんで、ちょっとまあ、ちょっとダメな人は、この時点でやめて下さい」って
一同 (笑)
W で、その、黒塗りで、こう、コンタクトインプロビゼーションみたいなことをやるってワークショップだったみたい。
T 黒塗りって、どうやってやるんでしょうね?
W 分かんない。ちょっと、どういう塗料なのかは分かんなくて、何かこう完全に
T 真っ黒?
W 真っ黒。裸で、もう全身真っ黒。ちょうど見終わった後、ダンサーがそのままホテルで、黒塗りのまま出てきて
一同 (笑)
I なるほど!
S ヒドイよ!
W も、黒塗りのまま出るんだって(笑)何か、泊まってるホテルで。ホテル迷惑だろうなーって。
T じゃあ、あの部屋でこう
W そうそう。
T 塗ってから出てくる?
W なのかな。いや、塗るのは劇場かも知れないけど、とりあえず落とすのはホテル。
T じゃあ、シャワー室とか真っ黒。
S ヒドイ!
W ホテルの人嫌だろうなーって。
S ヒドイ!
I 汚してないだろうなー的なね。
W 半裸の連中が、まず、ホテルにいるところがヤダ。まず、入って来るところが嫌だと思う。
S (笑)
T お、お客様、みたいな。
W ま、すぐ出ていくんだろうけどさ、部屋に入るんだろうけど。
S なるほど。
W マルセロ・エヴェリン。ちょっと久々に当たりだった。
T 今後は何か見に行きますか?
I えーとね、今やってるんだけど、大野一雄フェスティバルってやつ。
一同 ああ。
I 笠井叡さんが、えーっと『日本国憲法を踊る』っていう
一同 おお!
W ヤバイ!
S ヤーバイな!
I 27日だっけな?それは行こうかなあと。
T ほお。
W 自由だな、相変わらず。
S 自由だなあ。
W 前、BATIKと共演したときがあって、黒田さんと、俺そのときのアフタート-クの現場に呼ばれてて、「笠井さんは、本番中、本気で、いつの間にか体当たりしてくる」って。
一同 (爆笑)
W えー、え!?みたいな。
I (笑)
W 本当にダンサーがビビるタイミングで、何の打合せもなく体当たりしてくるっていう。ま、BATIKの共同公演面白かった。バレリーナの中に志村けんがいるみたいな。
一同 (笑)
W 黒田さんも、かなりメチャメチャな人なんだけどね。
I ああ。
W ただ、意外と、こう、理論的な人なんだよね。
I へえ。
W 結構、こう、如何に身体を酷使できるかみたいなメソッドを
S ああ。
W 結構こう感覚の人じゃなくて、身体をどう、こう、無茶すれば、
S キツイかと?
W うん、キツくするかみたいな。何?こう、どれだけ体を疲弊させるかってとこに。何か、下手すると、踊った後に身体休めないと、内出血?両手足、内出血しちゃうようなダンスとか、普通に振付けするんで。
I ほお。
W 前に、知り合いで、ワークショップ、上級者用のを受けた子がいて。何だっけ、歩き方にしても、ハーッて吐き出す、ロングブレスの息・出し切るのと、スッ・ハッって吸ってすぐ吐く息と、これを交互に繰り返すみたいな。
S ひでえ・・・。
W それをできるだけこう、なんて言うかな、短いスパンでやるみたいな。
T うわあ、キツそう。
S 横隔膜が・・・。
W それをしながらなだけで、ただ上手から下手に、もう、それだけでダンサーこう、
I ああ。
W もう無理、もう無理っていう状態になるらしくて、ま、そりゃそうだろうなって。そういうことを平気でやれっていう。
I はああ。
W もう、脱落者続出で、俺の知り合いは最後まで頑張ったらしいんだけど。
S そうなんだ。
I じゃ、BATIKって踊るの大変なんだ、やっぱり。
W けど、普通に、それ以上に笠井さんは自由だったって。
I・T (笑)
W いや、BATIKは自由なわけじゃないんだけど、その中に一人自由な人が入っちゃったっていう。後は笠井叡と麿赤兒っていうのも昔やってた。
I それっていつ頃ですか?
W けっこう、うーん、1・2年前かな?(追記:『ハヤサスラヒメ速佐須良姫』2012年11月~12月でした)なんか、ゴジラ対ガメラみたいな。
一同 (爆笑)
W 世田パブでやってた。ゴジラ対ガメラ感がすごい。
S まあ、分かりますよ、それはゴジラ対ガメラですよ!
W (『日本国憲法を踊る』は)また横浜ですか?
I うん、BankARTみたい。
S 私はワタリウムで飴屋さんがやるのが、気になってるんですけど。
T 寺山修司のノック展のイベントみたいです。
W あ、そうなの。何かあうるでもやるみたい(追記:あうるすぽっとプロデュース [N/R]プロジェクト スガダイロー 五夜公演『瞬か』の第二夜スガダイロー×飴屋法水でした)。あと、こないだ大阪で、TACT/FEST(タクトフェスト)っていうのに出てたみたい。
I へえ。
W で、なんか、出演者が飴屋さん、くるみちゃん、コロスケさん。
S あ、はいはい!
W なんか、家族、飴屋一家の物語。
T (笑)
W すごい良かったみたい。
S そう、あれ気になってたんですよ。
I あ、えーとね、良さげなのが、東京フィルメックス。
W 今年、何やってるんです?
I えっとね、マフマルバフのお父さん(追記:モフセン・マフマルバフ)が、審査委員長。
W へえ。
S ほお。
I それでね、オリヴェイラと
W マジで!?
I それと、いつも通り、アモス・ギタイでしょ、あとジャジャンクー、ツァイ・ミンリャン。
W アツいですね、それは。
I あとは誰だっけな、アトム・エゴヤンも。
W へえ。あーと、突然出てこなくなっちゃった。ポルトガルの
I オリヴェイラ?
W そう、オリヴェイラは見た?
S まだです。
W 100歳越えてるのは知ってる?
S えっ!そうなんだ?
I うん、104歳(追記:12/11生まれなので、もうすぐ105歳)。
T 大野一雄か。
S 大野一雄キャラ。
W あ、もう、多分死なないんだと思うんだ。
一同 (笑)
I 現役の映画監督。
W あの、ちょうど今イメージフォーラムで、『ポルトガル、ここに誕生す』。
I ああそうそう、そうね。
S 『ギマランイス歴史地区』?
W そうそう。
I あれ、去年のフィルメックスで上映してたの。
W そうフィナーレで。あの、オムニバスで、ビクトル・エリセとかペドロ・コスタとかと一緒に。あれ、まあ、まあ、って
I まあ?(笑)
W まあ、小品の連続。やっぱ、ね、期待値が高いから(笑)
I あ、なるほどね。カウリスマキとかもいるもんね。
W そうそう。エリセとか、もう、本当、最近『マルメロの陽光』見たんで、もう、あれ、すご過ぎて!
I だから、結局、最近ビクトル・エリセとかも短編しかやってない。
W そう、短編だけ。一番最近作った長編が、90年代に作った、『マルメロの陽光』っていう。こないだオーチャードで、あれか、アントニオ・ロペスのドキュメンタリー、ドキュメンタリーなのか何なのかよく分からない。アントニオ・ロペスがアントニオ・ロペスの役を演じているっていう映画なんで、
一同 (笑)
W ほんとに、何かね、本当にどう撮ってるのか分からないよ。
T うーん。
W これ、ロペスが演じているのか、えー、ただ絵を描いてるシーンをドキュメンタリー的に撮ってるのかっていう区別が、
I 分からない。
W 見てるだけでは分からない。ちょっと、今年見たものの中で、たまたま日仏でやってて、
T へー。
W それがちょっと圧倒的過ぎたんで、何か、今やってる短編のやつも、ま、そこそこ、面白いんだけど、ま、今言ったみたいに、期待値が高すぎた(笑)